結論: Shopifyの顧客セグメントでフィルター「最終注文日」(last_order_date)に演算子「<」と日付オフセット(例: -8m)を組み合わせると、指定した期間より前に最後の注文をした休眠顧客を抽出できます。作成したセグメントは、ディスカウントコードや自動ディスカウントの対象、Shopify Messagingのメールキャンペーンの宛先に指定でき、追加のアプリを導入しなくても休眠顧客向けのクーポン配信を設定できます。
Howdyは、Shopifyの新しいお客様アカウントに会員登録フォームを追加するアプリです。会員登録フォームで取得した住所や誕生日などの項目は、Shopify標準の顧客情報や顧客メタフィールドとして保存され、本記事で扱う最終注文日のような購入履歴の条件と組み合わせてセグメントを作ることもできます。
この記事の手順を終えると、一定期間注文のないお客様だけを集めたセグメントが作成でき、そのセグメントを対象にしたディスカウントコードの発行や、メールキャンペーンの配信ができるようになります。最終注文日の条件はShopifyの標準機能で判定するため、追加のアプリや顧客データの取得は必要ありません。日付オフセットの数値を変えるだけで、休眠と判定する期間の長さを調整できます。
この記事の要点
- 顧客セグメントのフィルター「最終注文日」(last_order_date)に演算子「<」と日付オフセットを指定すると、一定期間より前に最後の注文をしたお客様を絞り込める
- 日付オフセットは「-8m」のように数字と単位(d・w・m・y)を組み合わせた形式で指定する
- セグメントの作成は「顧客管理」→「セグメント」→「セグメントを作成する」のクエリエディタで行う
- 作成したセグメントは、詳細ページの「セグメントを使用する」からディスカウントの作成とメールキャンペーンの作成に使える
- ディスカウントの対象にできるセグメント数は、自動ディスカウントが1つにつき最大5個、ディスカウントコードが1つにつき最大100個
- 休眠顧客の条件に、マーケティングメールの購読状況などほかのフィルターをANDで組み合わせることもできる
休眠顧客をセグメント化する条件はどう設定しますか?
顧客セグメントのフィルター「最終注文日」(last_order_date)を使います。このフィルターは、指定した日付に最終注文を行ったお客様を対象にする条件で、演算子には「より前」を表す<が使えます。
ほかにも「特定の日付に等しい」=、「等しくない」!=、「以前」<=、「以降」>=、「より後」>、期間を指定するBETWEEN、値が存在しないIS NULL、存在するIS NOT NULLが使えます。値は絶対日付(YYYY-MM-DD)のほか、日付オフセットで指定できます。8か月前以降に初回注文を行ったお客様を含める条件はfirst_order_date > -8mと書くため、反対に8か月より前を最後の注文日とする休眠顧客は、演算子を<にしたlast_order_date < -8mになります。日付の値は丸1日単位で、ストアのタイムゾーンによって変わります。
出典: Shopifyヘルプ「Shopify に基づく顧客セグメントフィルター」
顧客セグメントの作り方の手順は?
顧客セグメントは、ShopifyQL(Shopify Query Language)のクエリを、管理画面の「顧客管理」にあるクエリエディタで組み立てて作成します。作成の手順は次のとおりです。
- Shopify管理画面の「顧客管理」に移動する
- 「セグメント」をクリックする
- 「セグメントを作成する」をクリックしてクエリエディタを開く
- フィルター「最終注文日」を選び、演算子
<と日付オフセットの値を設定する - 「クエリを実行」(または「▹ 実行」)をクリックし、条件に一致するお客様をエディタの下の一覧と、エディタの上の人数で確かめる
- 「セグメントを保存」をクリックしてセグメントの名前を入力し、「保存」をクリックする
クエリエディタには FROM customers と SHOW customer_name, note, subscription_status, location, orders, amount_spent の句があらかじめ入っており、WHERE 句にフィルター・演算子・値を追加してセグメントをカスタマイズします。自然言語の説明からセグメントを作りたいときは、Sidekickに「最終注文から90日以上経過しており、マーケティングメールを購読しているお客様のセグメントを作成して」のように依頼することもできます。
ゼロから条件を組み立てる代わりに、テンプレートを開始点にすることもできます。「顧客管理」の「テンプレート」アイコンをクリックし、任意でカテゴリーを絞り込んでテンプレートカードをクリックすると、対応するフィルター名・演算子・値がクエリエディタに自動入力されます。入力された条件はそのままエディタで数値や期間を書き換えて調整できます。
休眠顧客の条件に、都道府県などほかのフィルターを組み合わせたセグメントの作り方は、Shopifyで都道府県別に顧客をセグメント化してクーポンを配信する方法|エリア限定施策で説明しています。
休眠顧客のセグメントにクーポンを配信するにはどうしますか?
作成したセグメントの詳細ページから「セグメントを使用する」→「ディスカウント」をクリックし、ディスカウントの種類(商品の割引額・注文の割引額・Xを購入してYをプレゼント・送料無料のいずれか)を選んで作成します。
既存のディスカウントにセグメントを対象として追加することもできます。ディスカウントの編集画面の「資格」セクションで「顧客セグメント」を選び、作成した休眠顧客のセグメントを選んで「追加」をクリックします。顧客セグメントを対象にできる数には上限があり、自動ディスカウントは1つのディスカウントにつき最大5個、ディスカウントコードは1つのディスカウントにつき最大100個です。
出典: Shopifyヘルプ「顧客セグメントの管理」/「ディスカウントの管理と編集」
購入回数や購入金額を条件にしたセグメントで、会員ランクの顧客メタフィールドを自動更新する設定は、Shopifyで会員ランクを購入回数・金額で自動更新する方法|顧客セグメントで説明しています。
メールで休眠顧客にキャンペーンを送ることもできますか?
送れます。セグメントの詳細ページから「セグメントを使用する」を開き、Shopify Messagingのメールキャンペーン作成画面に進んで、宛先に作成した休眠顧客のセグメントを選びます。
メールキャンペーンに含めたお客様の記録を残したいときは、選んだセグメントのお客様だけを含む顧客CSVファイルをエクスポートすることもできます。
メッセージが届くのは、マーケティングメールを購読しているお客様だけです。Shopify Messagingは購読者の有効なメールアドレスを確認するため、セグメントに含まれるお客様の数より、実際にキャンペーンを受信するお客様の数が少なくなる場合があります。
複数の条件を組み合わせてセグメントを絞り込めますか?
絞り込めます。複数のフィルターを使うときは、ANDとORのコネクターで条件をつなぎます。ANDは条件をすべて満たすお客様に絞り込み、ORはいずれかを満たすお客様まで対象を広げます。
休眠顧客の条件にマーケティングメールを購読しているお客様だけを加えたいときは、last_order_date < -8m AND email_subscription_status = 'SUBSCRIBED'のようにANDでつなぎます。
出典: Shopifyヘルプ「顧客セグメントのコンポーネント」
一度も注文していないお客様と区別できますか?
区別できます。最終注文日のフィルターだけでは、一度も注文していないお客様もそのまま含まれるため、過去に注文実績があるお客様だけに絞り込みたいときは、注文回数のフィルター「注文数」(number_of_orders)をANDで加えます。
注文数は整数で指定し、演算子には=・!=・>・<・<=・>=・期間を指定するBETWEENが使えます。number_of_orders BETWEEN 1 AND 100と指定すると、1回以上100回以下の注文をしたお客様に絞り込めます。休眠顧客の条件にnumber_of_orders > 0をANDで加えれば、過去に注文したことがあるお客様だけを対象にできます。
出典: Shopifyヘルプ「Shopify に基づく顧客セグメントフィルター」
設定後の動作確認はどう行いますか?
作成した休眠顧客のセグメントの基準に一致する新規のお客様は自動的にそのセグメントに追加され、基準に一致しなくなった既存のお客様は自動的にそのセグメントから外れます。
セグメントを編集したときは、エディタで「適用」をクリックし、エディタの下に表示されるお客様の一覧が期待どおりかを確かめてから「セグメントを保存」をクリックします。テスト注文と削除された注文は、顧客セグメンテーションの計算から除外されます。
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